J1リーグ第6節 vs名古屋
4/2にJ1リーグ第6節、ホームでの名古屋戦が行われた。
名古屋の新監督は長谷川監督で片野坂監督との師弟対決、またお互いに新しいチームを率いてここまで思い通りの結果が出ていないということもあり注目された1戦であった。
この試合は現地、パナスタ参戦し観戦した。
非常に天気もよく、また桜も咲いていてサッカー日和という感じであった。

スタメンにGK一森、ボランチにダワンが先発出場となった。
序盤名古屋にボールをもたれて押し込まれる展開となるも失点せずに我慢。26分にセットプレーのこぼれ球を昌子がシュート、パトリックがコースを変えて待望の先制点を奪った。
ハーフタイムで名古屋は柿谷を投入し、良い位置でのボールキープから前線に運ばれるも、あまり効果的なシュートシーンは作られなかった。54分にカウンターから右サイドでフリーとなった山見がクロスを入れ、オウンゴールを誘い、追加点をあげた。
続けざまに62分、ショートカウンターで左サイドでボールを持った黒川が切り込み、逆足の右足で巻いてゴールネットを揺らし、3-0となった。
最後、昌子からのパスを受けたチュセジョンが低い位置でボールを奪われ、そのままゴールを決められ3-1。
その後特に危なげなく守り切り試合終了。
待ちに待ったホームでの勝利で、今シーズン2勝とした。

可変システム?
ここまで、片野坂監督は大分時代の3バック(守備時5バック)に加えて4バックを試すなど、シーズン開始直前にコロナによるチーム活動停止の影響もあってか、試行錯誤しているような感じがあった。
3バックでは守備時に541となり、前線からのプレッシャーがかかりにくく、また相手ボランチを捕まえることができずに押し込まれた展開が続き、それにより攻撃も低い位置からでなかなか前線にボールを運べずに悪循環となっていた。
そして途中から4バックに変えてプレッシャーが少しかかるようになり、また小野瀬の右サイドからの突破などの武器もあってやや内容は改善された印象であった。しかし、斎藤がメンバーに入って少しマシになったもののボランチの質の差で1試合を通じて見ると力負けしてしまっていた。
そこで今回、1試合見ただけなので断言はできないが、フォーメーションとしては攻撃時3421、守備時442の可変システムを使用していたと思われる。
これにより前線からのプレスが効くようになり、これまでより少し前めでボールを奪えるという442での守備を生かしつつ、ショートカウンターに繋がらない場合は、3421で後での数的優位を作りつつビルドアップができていた。
名古屋のプレスの掛け方がいまいちであったことや、カウンターの精度を欠いていたことなど今日がやりやすかっただけなのかもしれないが、現地で見ていて、片野坂監督、またチームにとって一つの形を見つけることができたのではないかと思った。
今日の戦術をする上で、高尾のCB/SBいずれもできるユーティリティー性、倉田のサイドでの守備/中央でのボールへの関わりを繰り返せる運動量、何よりダワンの個人能力が非常に効いていると感じた。
特に前線でなにか決定的な仕事ができたり、中央で受けて前線へのボール供給を繰り返せるわけではないが、運動量豊富でボールを奪われない倉田にとっては、最善の生かし方であった。
ダワン、期待できる
今日はダワンが先発出場した。合流間もないにもかかわらず前回ルヴァンカップでは途中出場、本日リーグ戦では先発出場ということもあってかなりの期待度である。
印象としては体格もよく、特に競り合いは非常に強くて対人の強度もある。そして攻撃面でも足元の技術は十分で、ビルドアップでのポジショニングや斎藤との距離感もよかった。たった2試合だが、「これはまともな助っ人だ」と感じた。なかなかガンバが直接ブラジルから取った選手は来てみて期待外れということが多いのでまずは安心した。
斎藤、ダワンと新加入のボランチがと比べるとやはり、元々いたボランチ陣は対人・守備強度が弱く、攻撃面でも物足りない。
やはり遠藤に何年も頼り切っていた影響が大きく、これはチーム全体としても言えるが、ボランチの選手にゲームをコントロールできるような選手がいなかった。それに加えてこれも遠藤の影響があると思うが、ガンバにはボランチは攻撃重視タイプ、守備重視タイプという区別が他のチーム以上にあるのではないかと思う。
それを考えると、新加入の斎藤、ダワンは攻撃・守備、両面で平均位はできた上で、プラスアルファの強みがある選手。それによって中盤の構成力が上がりチーム全体の戦力が底上げされていると思われる。
まだ加入したばかりでこのプレーなので、今後は中盤を支配するくらいのプレーを見せて欲しい。

黒川待望のゴール
大卒ルーキーからの生え抜きで3年目にして待望のJ1初ゴール。
ストライカー並みの巻いてのシュートを、逆足で決めていた。
今シーズンは開幕戦から先発出場している。なかなかトップレベルの選手とは言い難いが、致命的なミスをすることもなく、豊富な運動量でチームが不調の中左サイドのポジションを守ってきた。
U-23チームでJ3で戦っているルーキーの時から見ているので、今回のゴール、またゴール後の喜びを見ることができて、とても嬉しい。
SBは経験が生きるポジションなので、今後のさらなる成長、活躍を期待したい。
最後に
最後に現地で試合を見てて感じたことはやっぱり、「昌子、最高!!」。これまでもサポーターに対して熱い気持ちをぶつけてくれたりということを伝えてきたが、そういう態度を見てきて、今日の勝利、ゴール(結果パトリックのゴールとなったが)を見て胸が熱くなった。
今日の試合を良いきっかけにしてこれからも現地で観戦したいと思えるようなプレー、試合をしていって欲しい。
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