4月29日、アウェイでの鹿島アントラーズ戦が行われた。
前節横浜FC相手に勝ち切れず、とうとう1勝のみのまま第10節まできてしまった。絶望的な状況から少しずつ光が見え始めた様子の鹿島相手に今季2勝目をあげられるかどうか注目の一戦であった。
試合は、割り切って守備から入った鹿島相手にボール支配率は上回るが有効に責めることができず0-0で折り返すと、後半開始早々にCKから失点。そこから得点を許し続け、0-4での敗戦となった。
次節大阪ダービー前にこの内容、この結果。非常に不甲斐ない現在のチーム状況の中でどこまで盛り返してくれるのか。
気になった点
①わかれる監督への評価
②宇佐美起用について
①わかれる監督への評価
ここ最近は降格争いに巻き込まれ、終盤に割り切って守備的な戦い方でなんとか残留するということを繰り返していたこともあり、元の攻撃的なサッカーを取り戻すことをサポーターの誰もが期待している。そのため昨シーズンの片野坂監督など改善策をたて、ある程度我慢しながらと覚悟して臨むが、それを上回る低調な成績で解任し同じことを繰り返す。
今シーズンは降格枠が1つであること、ポヤトス監督という攻撃的なサッカーを志向している(であろう)監督を招聘したこと、外国籍選手の補強があたりであったこと、さまざまなことが重なって、今シーズンこそは転換期にできると期待度は高かった。降格しなければどんな成績でも今シーズンは我慢するという声も多く聞こえる。
SNS等でのサポーターの意見は二つに割れており、さすがにこの成績では進退問題が出てもおかしくない・交代も考えないといけないという意見の人もいれば、交代すればまた同じことの繰り返しだ・今シーズンは変化を起こすチャンスなので継続するべきだという意見の人も多い。ただ監督をかえろとまでいう人がほとんどいない。それはやはり期待は高いのを反映しているのだろう。
今すぐに監督を変えた方がいい!と言っているわけではないことを前提として、個人的な意見を言うと、皆が言う攻撃的なサッカー、主導権を握るサッカーに戻れるチャンスなので今シーズンは我慢するべきだ、ということに対しては少し疑問を抱いている。
それは現時点でポヤトス監督の理想とするサッカーがあまり見えてこない、あるいはチームの調子が良い時に少し垣間見えているものを志向しているサッカーとするのであればそれこそあまり未来がないものではないか、思ってしまう。
現状効果的なビルドアップはできず、プレスが強ければロング・ミドルキックに頼るし、逆に前線からのプレスをあまりかけてこないような相手であればボール支配はできてDFラインやサイドでのパス交換はできるがそれが相手の嫌がる攻撃や得点につながる有効な攻撃にはつながっていない。後ろにはDFラインと1アンカーと少ない人数しか残さずあまり中盤の選手が落ちてきてボールに絡むことはない。
これが目指しているサッカーなのであれば、人数少なく後方例えばネタラヴィや黒川などの1人剥がせる技術を持った選手前提で、かつ前線へのロングボールを収められる選手が必須になってくるので、あまりチーム戦術として機能したものではないように感じる。
まとめるとここまでのリーグ戦10試合でチームとして組み立てられた攻撃の形はあまり見られないし、流れが良い時も個人技で上回って打開できている時で、これが一般化できる目指すべきサッカーなのかということに疑問を抱いているということである。
先にも言ったが、変えた方が良いと言うわけではなく、現時点が試行錯誤の段階なのであれば全く問題ないので我慢して続けていくべきだと思うし、それを願っている。次節大阪ダービーは本当に結果はもちろんだが、内容についてもしっかりと評価していかないといけない。
このチームの問題は相当根深いとこれまで書いてきた。体つき含めてフィジカルは弱いし、走力やスタミナはない。メンタル的にも弱い。パスを出せば動くという、よく見ていれば他チームは当たり前にしていることもできない。
こういう根本的なところは依然として改善されておらず、そういう点もあまり個人的に監督の評価が上がらない一因である。
②宇佐美起用について
残念ながら、すぐ上に書いていることができない筆頭がキャプテンではないかと思う。もちろん生え抜きでチームの至宝で、チーム愛も強く大好きな選手N0.1なのは間違いない。ただここまでの能力がありながら、海外で活躍し切れなかった、日本代表の中心になり切れなかった、ということからも弱点は多い。
サイドのボールに絡みにいくと高確率で攻撃が停滞しDFラインへのバックパスで終わる。中盤でボールを奪った場合などもそのまま強度強く前というよりはバックパスを選択する。最前線で違いを生み出せる選手ではあるが、1トップにすると動き出しが少ないのでそれこそ攻撃が停滞する。
石毛が出ている時はチームの潤滑油的存在としてうまく回ることが多いが、宇佐美の場合はボールキープは長くなるが停滞していることが多い気がする。
1トップにしろとか、ジェバリとの2トップはどうかという意見も散見されるが、そう単純な話ではないであろう。
まずは動き出し、パスアンドゴー、守備の動きなど、改善できるところをしていくべきだが、現状は監督やコーチからの指導はないと思われるし、チーム内で意見できる存在もいないのかもしれない。
10代で出てきてから同じ問題を言われ続けているので、ここから変わることはないのかもしれないが、キャプテンになったタイミングであるし奇跡に期待したい。奇跡が起これば自然と上位になっていると思う。
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