2023J1リーグ第16節 vsアビスパ福岡 〜連勝、偶然ではない内容改善〜

ガンバ大阪

6月3日アウェイでのアビスパ福岡戦が行われた。
前節久しぶりの勝利。これまでの泥沼状態、改善されない試合内容からは安易に喜んでしまって、結局元通りという可能性もあるので、再現性のある試合運び、いわゆる戦術が見られかどうか。非常に重要な一戦であった。

試合は先制されるも、前半のうちに逆転。そのまま試合終了で2-1の勝利。
内容も改善しており、前節が偶然の勝利ではないことを証明してくれた。今後の浮上も期待できる思われる。

気になった点

①あまり大きな戦術面での変化のない内容改善
②SB選手起用からみるポヤトス監督の采配能力

①あまり大きな戦術面での変化のない内容改善

この試合、前々節までの泥沼の状態と比較しても大きな戦術変化というものはない。強いていうなら中盤の選手の距離感が良くなっているが、基本的には1アンカー以外は降りてこずに少ない数でビルドアップを試み無理なら前線に蹴るという大筋は変わっておらず、出場選手の判断やポジショニングの良さが反映されているものと考えられる。

また前線へのキックを割とスペースを狙うことが多くなっていたが、ジェバリのキープ力が凄まじいことがわかってきたので人を狙うようになってきたことは改善されたポイントかもしれない。

ただやはり大きいのは戦術というよりも選手起用、また外国人選手含めた選手の調子の良さ、負けている状態での焦りからくるプレー判断の悪さの改善、というポイントが大きい。

やはりIH宇佐美が停滞、閉塞感を生み出していたのは間違いなく、そこに山本悠樹がおさまったのは大きい。選手間の距離感が良くなるのと、中盤中央でも前を向ける。強度の弱さ、軽いプレーが目立っていたが、そこも怪我明け、特にキャプテンマークを巻いてからは改善傾向にある。その他にも運動量豊富な倉田の起用も大きい。ジェバリ、ネタラヴィのコンディション改善が目立ち、また2選手の特徴をいかすことができるようにもなっている。

こうなると戦術的には間違っていなかったということになる。ポヤトス監督の手腕を疑問視したコメントを多くしていたが、手のひらを返すことになるかもしれない。もちろん選手起用や選手に合わせた戦術を組み立てることも監督の手腕で、1/3を消化したなかで最下位になっていることに関しては責任はあるとは思うが。

②SB選手起用からみるポヤトス監督の采配能力

①の内容とも重複するかもしれないが、選手起用について。この試合SBに半田が起用された。唯一全試合スタメンの黒川の負担を考えてということもあるかもしれないが、この試合相手右SHの紺野は1対1のドリブルの強さを含めた攻撃面に強みを持った選手でそこに対応するためということもあるかもしれない。

安易に選手を入れ替えるのはどうかと思うが、この試合に関しては非常に効果的に感じた。
うまく行っている大枠を崩すことなく、選手のコンディションや疲労も考慮して、さらに相手に合わせて有効な変化を加えることができる。他のチームでは見ることもあるが、ガンバはここ数シーズンそういったことは見られなかった。そうする余裕も選手層もなかったのかもしれない。

これまで監督の選手起用に関してポジティブな印象はあまりなかったが、チーム状態が上向いてきたことと合わせてそこの良さも見えてきた。

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