6月24日ホームでの鹿島アントラーズ戦が行われた。天皇杯での痛恨の敗戦後をルヴァン杯でのダービー勝利で払拭し、今節から始まるリーグ後半戦。この調子でリーグ戦連勝を続けたい中での試合であった。前半戦では大敗した鹿島を迎えての第18節。
この試合もジェバリ、ネタラヴィの2人のが不在の中でのリーグ戦で現在再評価中のポヤトス監督の手腕が試される試合であったが、前半から鹿島アントラーズを圧倒。ボール回しもスムーズで、かつ後方で左右にパス回しをさせられているだけではなく、運動量も豊富。前半素晴らしい崩しから2得点をあげ、危なげなく2-0で折り返し。後半は少し盛り返してきた鹿島に押され気味になるも、安定した試合運び。終盤のセットプレーからの失点はもったいなかったが、内容も伴った2-1での勝利。
鹿島へのリベンジ達成と、大きいのは超中心選手である助っ人不在での勝利。
今後に向けて弾みのつく試合であった。
気になった点
①宇佐美のCFでのプレーから見るポヤトス監督の手腕
②興味深いWGの選手起用と戦術面の関係
①宇佐美のCFでのプレーから見るポヤトス監督の手腕
以前、半田の左サイドバック起用に関して監督の采配について好印象を受けた記事を書いた。今回は宇佐美についてだが、今節はジェバリ不在に伴い宇佐美がCF起用された。この試合少し戦前に、宇佐美のCFに関して嫌な予感がしていた。具体的には、悪い癖でボールを受けに落ちてきてアタッキングサードでの相手の脅威が減り、加えて前線の動き出しがなくなるので崩しにくくなるといった試合展開が予想できた。中盤の展開力がないので仕方なく降りてきている側面もあるとは思うが、チームとしてはマイナスとなっていた。ジェバリもアタッキングサードでたまに落ちてくるが、もう少し局面をみてプレー選択を行うことができている。
その印象の中で宇佐美に注目して見ていたが、この試合は落ちてくることがほとんどなかった。以前までと比べてかなり変化があるので、間違いなく監督からの指示があったものと思われる。何年も改善が見られなかったポイントであるので、個人的にはどん底まで落ちて少し改善してきていたポヤトス監督の評価がさらに上がった。
ジェバリが復帰してどうなるのか。倉田の怪我もあり左WGで起用されるのか、まだIHとしての起用にこだわるのか、次節注目ポイントの一つである。
②興味深いWGの選手起用と戦術面の関係
この数試合調子が上がってきた要因の一つに倉田の左WG起用があると思われる。現在のWGはファンアラーノと倉田。いずれももちろんキープ力などはあるが、一人で局面を打開するドリブルを持っていたりなど、違いを生み出す攻撃中心のプレーヤーではない。運動量豊富に守備に攻撃に関わり、動き回れるところが魅力である。
興味深いのは最近のチームの好調、攻撃的な戦い方をより実践できているのはこの二人の起用によって、というところである。やはりサッカー現代サッカー攻撃的なサッカーをするために攻撃面だけを考えれば良いわけではなく、この二人のように攻守両面の運動量を発揮でき、攻撃では動き出し、守備では素早い切り替えやプレスバックがしっかりとできる選手を起用することがチームがうまくまわる要因となることを実感した。
まだ起用されていない選手、起用はされてきたがあまり実力は発揮できていない選手が現状たくさんいるが、各選手必ず輝ける場所があると思う。チームとしての好調を維持できていれば終盤でもそういう選手を起用できる場面があるので、そこではまればさらにチーム力が上がる。このサイクルが強豪チームになる上で重要と考えられる。
コメント