J1リーグ第27節 vs名古屋グランパス 振り返り
8月27日、J1リーグ第27節アウェイでの名古屋グランパス戦が行われた。
前節監督交代初戦であったが、広島に2-5と全く改善なく不甲斐ない負けを喫して降格圏にある中で、残留にむけて本当に勝ち点3が必要な試合であった。
フォーメーションは4-4-2で前節からは昌子→クォン・ギョンウォン、藤春→黒川、奥野→ダワン、と変更があった。FWはパトリックとL・ペレイラの2トップで変わらず。ベンチには山見が復帰した。
前半開始早々、永井の飛び出しからのピンチはキーパー正面でことなきを得た直後、前線に入ったボールのこぼれ球をファン・アラーノがスルーパス。フリーとなったパトリックが冷静に流し込み開始3分に先制。得点をあげた後、守備時は前節同様、基本的にはブロックを敷いていたが、前節よりは前線からもプレスをかけていた印象。攻撃面では奪う位置が低くポゼッションがままならなかった前節と比べ、名古屋が前からこなかった影響もあり、ボールを持てる時間が長かった。どちらかというとガンバペースで試合が進むが、徐々に名古屋もボールを持つ機会が多くなったが、失点せずに前半終了。
後半も同じような展開だったが、前半よりは名古屋もギアを上げて少し名古屋ペースに。それでもあまり攻撃に怖さはなく、ガンバもボールを持つ時間があって数回チャンスを作ることができていた。どちらも得点をあげることができずに試合終盤に。このまま1-0で勝ち切れれば、といった展開の中、87分途中出場の鈴木武蔵がGKからのフィードをおさめてそのままミドルシュートを突き刺して2点目。スーパーゴールで突き放し、そのまま試合終了。
2ヶ月ぶりの勝利。久しぶりのガンバクラップにサポーターは歓喜。
試合数に差はあるものの暫定で自動降格圏内からは脱出した。

気になった点
①松田監督下の戦術について
②選手の見極めが開始されている?
③この中でも若手選手の台頭、活躍に期待したい
①松田監督下の戦術について
基本的には4-4-2でブロックを作った守備から、カウンターや前線の2トップへのロングボールからの攻撃が戦術の中心と思われる。前節は前半の前半くらいは戦術がはまっていたが、ボール支配率が低く、時間経過とともに押し込まれる時間が長くなり耐えきれずに失点という展開であった。守備のブロックもサイドをうまく使われて、SB、CBが順番にサイドに釣り出されることが多く、まだ完全には確立されていない印象であった。
この試合はかなりボールポゼッションの時間も長く、ブロックの時もサイドに釣り出される機会が少なかった。名古屋、特に長谷川監督の戦術としてそれほど前線からガツガツくるような形ではなく、3バックで相手のサイドにWBしかいないのでサイドから崩されることなく閉じた中央を上手くブロックで守れていたので、相手としてはやりやすかったのかと思われる。これが今回相手のフォーメーション的にうまくはまっただけなのでなければ、この先成績は上向いていくだろう。
次節福岡戦は、4-4-2でサイドを起点に攻めてくるチームで、戦術が整備されているイメージがあるので、今後の試金石になるのではないかと考えている。
②選手の見極めが開始されている?
この試合黒川が復帰したため、藤春の出場機会はなし。また倉田はベンチ外になった。怪我などがあるのかもしれないが昌子もベンチ外。失点に大きく絡んだ山本もこの試合は出場なし。前節、またその前から戦力としてプラスになりきれていない選手がはっきりしてきていた。
松田監督は実際の試合内でのパフォーマンスをもとに選手選考をしている印象。
これからもスタメン、ベンチの選手選びに注目したい。
③この中でも若手選手の台頭、活躍に期待したい
残留が現実的な目標になった今、戦術的にもフィジカル面で見劣りする、中村や坂本などの若手選手はベンチ入りができなくなっている。二人は不甲斐ないこれまでのシーズン中、数少ない希望であった。やっと生え抜き、ユース上がりの選手がトップチームで活躍してくれると期待していた。この苦しい状況でもなんとかトップチームの試合に絡んでいって欲しい。

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