〜検証〜 降格決定後のチームは怖いはホント?

サッカー

はじめに

サッカーのリーグ戦において、「降格」、というのは避けては通れない事象である。各リーグによって異なるが、通常シーズン終了時、下位2,3チームが来季降格するということになるが、降格するとやはりサポーターの来場人数が減る、スポンサー収益が減る、また中心選手の退団といったことが起こってしまうので、再昇格含めてチームの再建が非常に大変になる。

記載したように一応はシーズン終了時の下位チームが降格ということにはなるが、毎シーズン最終節で降格決定というわけではなく、残酷なことに、シーズン途中で降格圏を脱することができないことが決定し、降格が確定してしまうということが少なからず起こる。その場合、降格が決定し、来季同じ編成・監督でシーズンに挑むことができないにもかかわらず、残りの試合数戦わないといけない。普通に考えるとモチベーションが保てず、全敗してもおかしくはないが、ご存知の通り、サポーターのため、プライドのために上位相手でも良い戦いをすることがある。皮肉にも、もっと早くからこの戦いができていればということも非常に多い。

このように、降格が決まったチームは怖いと感じている人も多いのではないかと思う。

今回は、監督解任ブーストならぬ、この「降格ブースト?」について検証できればと考える。

検討方法

今回はJリーグで検証した。

2005年シーズンから2021年シーズンまでの間に自動降格したチームのうち、最終節での降格を除いた、31チームを対象にした。シーズン全体での1試合あたりの平均勝ち点と降格が決まったあとの試合での1試合あたりの平均勝ち点でどちらが多いかを比較した。

(ちなみにだが、必要サンプル数には全然足りない)

結果

まずはじめに、2005年シーズンから2021年シーズンまでの間に自動降格した43チームの1試合あたりの勝ち点の平均は0.78であった。だいたい9試合で勝ち点7なので、9試合で7分、1勝4分、2勝1分、くらいの成績であった。

本題に戻るが、31チーム中、降格決定以降の方がシーズン全体より成績が良かったのが15チーム、悪かったのが16チームであった。(p=0.419)
ほとんど同数であり、この結果を見ると、降格決定以降もほぼシーズン全体の成績通りとなっていると考えられる。

ただし、やはり調べた数が少ないということと、降格決定以降1試合しかしていないチームも多い、対戦相手の成績は気にしていない、ということなどの問題点はある。

まとめ

今回の結果からは一般に思われている、降格チームが降格決定後に最後の意地を見せて成績が良いというのは否定された。
もしかすると、降格決定したチーム相手だと、「相手はモチベーションもないだろう」とか、「降格したチームだし弱いだろう」、といった先入観がある分だけ、意外と良い試合をするなと感じてしまっているだけなのかもしれない。

今シーズン、この結果をもって降格決定後のチームに注目してみるのも面白いかもしれない。降格決定したチームのサポーターにとったら、考えたくもない話かもしれないが、、、。

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